僕が住んでいるのは、北海道帯広市にある事故物件です。
部屋で首つりによる自殺があったと、不動産会社から説明を受けました。
こう書くと、「よくそんな部屋で暮らせるな」と思う人もいるでしょう。僕も最初から平気だったわけではありません。不動産会社で詳しい話を聞いたときは、さすがに契約を迷いました。
それでも最終的に住むと決めた理由は、家賃と条件です。
家賃は3万円。1LDKで風呂・トイレ別、エアコン付き、インターネット無料。同じアパートのほかの部屋は4万円台だったので、条件だけを見ればかなり魅力的でした。
では、実際に事故物件で暮らすとどんな感じなのか。
この記事では、僕がこの部屋を選んだ経緯から、初日の夜、住み始めて2か月で起きたこと、事故物件を人におすすめできるかまで正直に書きます。
先に結論を言うと、今のところ何も起きていません。
ただし、安いからという理由だけで事故物件を選ぶことはおすすめしません。
帯広市の事故物件に住むことになった理由

結論としてはお得だったからです。
もう少し深堀していきます。
僕はもともと実家で暮らしていました。 そろそろ一人暮らしをしたいと思い、帯広市内の賃貸物件を探していたとき、条件のわりに明らかに家賃が安い部屋を見つけました。 同じアパートのほかの部屋は4万円前半から後半。それに対して、僕が見つけた部屋は3万円です。 「この条件で3万円ならかなりいい」と思って詳細を確認すると、小さく書かれていたのが「告知事項あり」の文字でした。 嫌な予感はしましたが、気になったので不動産会社へ話を聞きに行きました。 そこで説明されたのが、この部屋で首つりによる自殺があったという事実です。 お金に余裕がなかった僕にとって、家賃の安さは大きな魅力でした。それでも、人が亡くなった部屋に住むとなれば話は別です。いったんは候補から外し、ほかの物件も探しました。 ところが、同じくらい条件のいい部屋はなかなか見つかりません。もちろん別の物件もありましたが、家賃が高くなります。 安さを取るか、安心を取るか。 何件も比較した末に、もう一度この事故物件を検討することにしました。
家賃3万円の1LDK。部屋の条件はかなりよかった
僕が契約した部屋の条件はこちらです。
- 築22年
- 家賃3万円
- 1LDK
- 風呂、トイレ別
- エアコン
- インターネット無料
家賃3万円でこの条件なら、帯広市内でもかなり魅力があります。
実際に何件か内見しましたが、室内が一番きれいだったのもこの部屋でした。日当たりもよく、間取りや設備にも大きな不満はありません。
同じアパートのほかの部屋と比べても、家賃は月1万円以上安くなります。単純計算でも年間12万円以上の差です。一人暮らしでは、この差はかなり大きい。
事故物件でなければ、すぐに入居者が決まっていた部屋でしょう。
家賃だけでなく家具、家電の費用も比べたほうがいい
一人暮らしでかかるのは家賃だけではありません。
冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、テレビ、ベッド、カーテン。何もない状態から揃えると、入居前からかなりのお金が出ていきます。
僕のように毎月の家賃を抑える方法もありますが、最初から家具・家電が付いている部屋を選び、初期費用を抑える方法もあります。
レオパレス21では、家具・家電付きの部屋も扱っています。事故物件を選ぶ前に、一般の賃貸と家賃や初期費用を比較しておくと、「事故物件に住まなくても予算内に収まった」という部屋が見つかることもあります。
僕は条件を比較したうえで今の部屋を選びましたが、怖さを我慢してまで事故物件に住む必要はありません。
内見しても事故があった部屋には見えなかった
事故物件と聞くと、暗くて古い部屋や、何か不自然な跡が残っている部屋を想像する人もいるでしょう。
しかし、内見したときの印象は、きれいな1LDKの部屋でした。
嫌な感じはなく、日当たりも良好。壁紙の一部を張り替え、特殊清掃も行ったと説明されましたが、見た目ではその形跡も分かりませんでした。
不動産会社の人からは、「こういう物件はおすすめしません」と率直に言われました。
それでも僕は、これまで心霊現象を見たり感じたりした経験がありません。室内の状態もよく、家賃も安い。事故があったという事実を自分が気にしなければ暮らせると判断し、申し込みました。
迷いが消えたわけではありません。
最後は、部屋の過去を受け入れたうえで、毎月の家賃を抑えられるメリットを選びました。
事故物件で迎えた初日の夜
昼間の内見では平気だったのに、初日の夜はさすがに落ち着きませんでした。
部屋が暗くなると、「ここで人が亡くなった」という事実を思い出します。自分で納得して契約したはずなのに、その日はなかなか寝つけませんでした。
しかし、結局その夜は何も起きませんでした。
朝を迎えてみれば、そこにあるのは日当たりのいい1LDKの部屋です。暮らし始める前に頭の中で想像していた怖さと、実際の生活には大きな差がありました。
住み始めて2年半。心霊現象は起きたのか
この記事を書いている時点で、事故物件に住み始めて2年半です。
気になる結果は、何も起きていません。
変な音が続くことも、何かが見えることもなく、日常生活に支障はありません。今では事故物件に住んでいることを意識する時間も減りました。
結果として、僕は相場より安い家賃で、条件のいい部屋に住めています。その点では、この部屋を選んでよかったと感じています。
もちろん、今後も何も起きない保証はありません。ただ、少なくとも住み始めて2か月の時点では、恐れていたような出来事は起きていません。
実際に住んで分かった事故物件のメリット
僕が感じた一番のメリットは、やはり家賃の安さです。
この部屋は、同じアパートのほかの部屋より月1万円以上安く借りられました。家賃は一度契約すると毎月かかるため、固定費を抑えられる効果は大きいです。
さらに僕の場合は、家賃が安いからといって、設備や室内の状態が悪いわけでもありませんでした。
事故物件という一点を受け入れられれば、同じ予算では借りにくい条件の部屋に住める。これは事故物件を選ぶ大きな理由になります。
安くても事故物件をおすすめしない理由
僕自身は今も暮らせていますが、誰にでもおすすめできるとは考えていません。
一番の問題は、心理的な負担です。
内見では気にならなくても、夜になって急に怖くなることがあります。事故の内容を何度も思い出す人や、少しの物音でも不安になる人には、安さ以上のストレスになるでしょう。
もし入居後に耐えられなくなって退去すれば、引っ越し代や新しい部屋の初期費用がかかります。契約内容によっては短期解約の違約金が発生する場合もあります。
月1万円安くなっても、すぐ引っ越すことになれば節約どころではありません。
だから僕は、事故物件を積極的にはおすすめしません。
事故物件を契約する前に確認したいこと
事故物件を検討するなら、安さだけで申し込まず、少なくとも次の点は確認したほうがいいです。
いつ、どこで、どのような出来事があったのか
特殊清掃やリフォームは行われたか
家賃が周辺相場よりいくら安いのか
短期解約の違約金はいくらか
契約更新後も同じ家賃なのか
自分が事故の内容を知ったまま生活できるか
事故物件かどうかを調べる方法として、[大島てる](https://www.oshimaland.co.jp/)のような投稿型サイトもあります。ただし、インターネット上の情報だけで断定せず、不動産会社や管理会社へ直接確認することが大切です。
人の死があった物件の告知については、国土交通省が[宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン](https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/tochi_fudousan_kensetsugyo_const_tk3_000001_00061.html)を公開しています。死因や発生場所、経過期間などによって扱いが異なるため、「事故物件なら必ず告知される」と決めつけないほうがいいです。
気になることがあるなら、契約前に遠慮せず質問してください。少しでも納得できないまま契約すると、その不安を抱えたまま毎晩その部屋で寝ることになります
事故物件が向いている人・向いていない人
僕の経験から考えると、事故物件を選択肢に入れられるのは、次のような人です。
物件の過去を知ってもあまり気にしない
家賃を少しでも抑えたい
事故の内容まで確認し、納得して契約できる
万が一合わなかった場合の費用も考えている
反対に、心霊的なことが苦手な人、夜に事故のことを考えて眠れなくなりそうな人には向いていません。
周りに何を言われても、最後にその部屋で生活するのは自分です。「安いから何とかなる」で決めず、夜に一人で過ごす場面まで想像して判断したほうがいいです。
まとめ|家賃は安い。でも覚悟なしで選ぶ部屋ではない
僕が北海道帯広市の事故物件に住んだ理由は、家賃3万円という安さと、1LDK・風呂トイレ別・ネット無料という条件に魅力を感じたからです。
初日の夜は落ち着かず、なかなか寝つけませんでした。それでも、住み始めて2か月の時点では何も起きていません。
僕にとっては、相場より安い家賃で条件のいい部屋に住めたので、結果として悪くない選択でした。
ただし、事故物件は家賃だけで決めるものではありません。
事故の内容を確認し、夜もその部屋で暮らせるかを考え、短期退去になった場合の費用まで理解してから判断する必要があります。
それでも気にならない人には、お得な選択肢になることがあります。少しでも不安が強いなら、無理に選ばず、一般の賃貸物件を探すほうが安心です。
事故物件に申し込む前に、家具・家電代まで含めて一般の賃貸と比較してみてください。家賃だけでは高く見えた部屋でも、家具や家電を買わずに済むなら、最初に必要なお金を抑えられる場合があります。
レオパレス21では、家具・家電付きの賃貸物件を探せます。契約してから後悔しないよう、同じ地域にどんな部屋があるかだけでも確認しておくのがおすすめです。
